鬼のお面の作り方 紙皿で簡単に、張り子と紙粘土で本物らしくの写真

鬼のお面の作り方 紙皿で簡単に、張り子と紙粘土で本物らしく

鬼のお面の作り方は、材料で三つに分かれます。紙皿や画用紙なら、子どもと一緒に30分ほどで一枚できます。張り子や紙粘土で角と牙を立体にすると、乾かす日数を含めて数日かかる代わりに、顔に凹凸のある本物らしい面になります。

どちらを選ぶかは、誰がかぶるかで決まります。節分の豆まきで大人がかぶる面なら、怖さをどこまで出すかも先に決めておきたいところです。保育の現場では、鬼が怖くて豆まきどころではなくなる子がいることを前提に、鬼役の動き方まで工夫されています。作る段階でその加減ができるのが、手作りの利点です。

鬼の面が節分で使われる理由や、赤鬼と青鬼の色の意味は「鬼のお面の意味とは?」に書きました。ここでは、作ることに絞ります。

材料で決まる三つの作り方

最初に、どの作り方が自分に合うかを決めます。目安を表にしました。

作り方 かかる時間 立体感 向いている場面
紙皿 30分ほど 平面に角が付く程度 幼児と作る、当日に使う
画用紙を折る 30分ほど 額と頬に折り目の起伏 紙皿がない、顔の形を自由にしたい
張り子と紙粘土 3日から1週間 角と牙と眉が盛り上がる 大人がかぶる、毎年使う、写真に残す

紙皿と画用紙の違いは、丈夫さと顔の形です。紙皿は丸い形がそのまま顔の輪郭になり、縁に張りがあるので幼児が握っても折れにくいのが利点です。画用紙は輪郭を自分で描けるので、面長の鬼も横に広い鬼も作れます。

張り子と紙粘土は、ここから一段手間が増えます。土台を作って紙を重ね、乾かし、紙粘土で角を盛り、また乾かし、塗るという流れなので、節分当日の朝に始めても間に合いません。その代わり、かぶったときに角が前へ突き出し、横から見ても鬼だとわかる面になります。

紙皿で作る簡単な鬼のお面

材料は、顔の大きさに合う紙皿、折り紙、厚紙、毛糸、輪ゴム、カラーペンです。文具メーカーの工作案内にある手順をもとに、目の穴と輪ゴムのところだけ補足を加えます。

  1. 紙皿の表に折り紙を貼り、顔の色を作ります。赤鬼なら赤、青鬼なら青か水色です。全面に貼らず、ちぎって重ねて貼ると、鬼らしい荒い肌になります。
  2. 目の位置に穴を開けます。かぶる人の顔に紙皿を当て、目のある場所に鉛筆で印を付けてから、大人がカッターか先の尖ったはさみで開けます。穴は瞳より一回り大きくすると、視界が確保できます。
  3. 厚紙で角を作り、紙皿の上端の裏側にセロテープで留めます。角を1本にするか2本にするかで印象が変わります。
  4. 眉、鼻、口は、カラーペンで描いても、折り紙を切って貼ってもかまいません。
  5. 髪の部分にボンドを塗り、毛糸を貼ります。ちぢれた毛糸を短く切って束で貼ると、もじゃもじゃの髪になります。
  6. 耳の高さの左右に穴あけパンチで穴を開け、輪ゴムを通して結びます。輪ゴム1本では短いので、2本を結んでつなぐと大人の頭にも回ります。

画用紙で作る場合は、正方形の画用紙を三角に折り、頂点を少し折り下げて額、左右の角を折り上げて頬の張りにする折り方があります。折り目がそのまま起伏になるので、紙皿より顔らしい形です。目の穴と輪ゴムの付け方は同じですが、頭囲に合わせた帯を画用紙で作り、両端に輪ゴムを挟んでホチキスで留める形にすると、面そのものに穴を開けずに済みます。

輪ゴムの通し方や目の穴の決め方は「お面の作り方」でも詳しく書いています。輪ゴムが耳に当たって痛いときは、帯の方式に変えるのがいちばん早い解決です。

張り子で作られた角のある面の横顔
張り子で作られた、角のある面。横から見ると、角が前へ突き出しているのがわかります。

張り子と紙粘土で角と牙を立体にする

本物らしい鬼の面を目指すなら、顔の土台を張り子で作り、角と牙と眉を紙粘土で盛ります。張り子だけだと角が平たくなり、紙粘土だけだと面全体が重くなるので、二つを組み合わせます。

土台は二通りあります。一つは膨らませた風船に新聞紙を貼る方法で、丸い頭の形がそのまま取れます。もう一つは、丸めた新聞紙に紙粘土を薄く乗せて顔の原型を作り、その上に紙を貼る方法で、鼻や頬の高さを自分で決められます。風船の方が手早く、原型を作る方が顔らしくなります。

  1. 土台を作ります。風船なら、かぶる人の顔より一回り大きく膨らませます。新聞紙の原型なら、額、鼻、頬の高さをここで決め、乾かしておきます。
  2. 新聞紙を短冊にちぎり、水で薄めたでんぷん糊か木工用ボンドで、土台に貼り重ねます。方向を変えながら、全体に3層ほど貼ります。
  3. 一日以上かけて乾かします。塗料メーカーの工作案内は、半乾きのまま刃を入れると縮んでしまうと注意しています。触って冷たさがなくなり、押しても沈まなくなるまで待ちます。
  4. 乾いたら風船を割るか原型から外し、顔の形に切り出します。目の穴はこの段階で、顔に当てて印を付けてから開けます。
  5. 角、牙、眉を紙粘土で盛ります。貼り付ける面は、霧吹きで湿らせてから盛るのがコツです。角の中に針金か割り箸を芯として入れると、乾いたあとに折れにくくなります。盛る高さは、張り子で鬼面を作った人の経験則で、単純な突起なら3センチ以内、鼻や口のようにつながった構造なら6センチ以内に抑えると壊れにくいとされています。
  6. 紙粘土を乾かします。粘土メーカーの案内では、2日ほどで押しても形が変わらない程度に固まり、3日から4日で完全に固まります。厚く盛った角は、さらに余裕を見ます。
  7. 全体に白い下地を塗ります。新聞紙の文字が透けるのを消し、上に塗る赤や青の発色をそろえるためです。
  8. 顔の色を塗り、目と口を描き、髪を貼って、裏にゴムを付けます。

張り子の紙の貼り方や、型から外すときのコツは「張り子のお面の作り方」で工程ごとに説明しています。鬼の面がほかの張り子と違うのは、角の付け根です。面と角の境目に紙粘土を薄く延ばしてなじませておくと、塗ったあとに継ぎ目が目立ちません。

赤く塗り上げた鬼の面の目元
赤く塗り上げた鬼の面の目元。目には金属をはめ、塗りの上から艶を出しています。

赤鬼と青鬼の塗り分け

鬼の色は赤と青が定番ですが、黄や緑や黒の鬼も行事に登場します。色ごとの意味には複数の説があり、決まった一つの答えはありません。塗る順番と、鬼らしく見える配色だけを書きます。

塗料は、紙皿や画用紙ならカラーペンやクレヨンで足ります。張り子と紙粘土には、乾くと水に強く重ね塗りができるアクリル絵の具が向いています。粘土メーカーの案内でも、紙粘土の着色は水彩絵の具でもアクリル絵の具でもよいとしています。においの少ない水性塗料を刷毛で塗る方法もあります。

  1. 白い下地を全体に塗って乾かします。
  2. 顔の色を塗ります。赤鬼は朱色に近い赤、青鬼は群青より少し明るい青にすると、暗い部屋でも顔が沈みません。
  3. 顔の色が乾いてから、眉と目を描きます。白目を大きく、黒目を小さく描くと、にらんでいる目になります。
  4. 牙と角は、顔の色を塗らずに残した白か、薄い黄色にします。角だけ黒や茶色にする描き方もあります。
  5. 口の中を赤黒く塗り、最後に髪を貼ります。髪は毛糸か麻縄で、赤鬼には黒、青鬼には黒か濃い茶が合います。

張り子の鬼面を作った人の記録には、麻縄の髪が重すぎて面が前に傾いたので、あごに髭を足して釣り合いを取ったという失敗談があります。髪を厚くするときは、面の重心が上に寄っていないかをかぶって確かめます。

子どもが怖がらない加減

鬼の面を本物らしくするほど、小さい子は怖がります。保育の現場では、鬼が怖くて泣いてしまう子への対応として、事前に「鬼が来ても大丈夫」と伝える、優しい鬼が出てくる絵本を先に読む、それでも怖がるなら鬼を登場させずに「心の中の鬼」を退治する豆まきにする、という方法が取られています。鬼役の大人にも、大きな声を出さない、追いかけすぎない、豆を投げられたらすぐ退散する、コミカルに動く、という配慮が求められます。

面の作り方で調整できるのは、主に四つです。

  • 眉の角度。眉を吊り上げるほど怒った顔になり、水平に近づけるほど間の抜けた顔になります。幼児向けなら、少し下がり眉にします。
  • 目の形。白目を大きく黒目を小さくすると怖く、黒目を大きく丸くすると親しみやすくなります。
  • 牙の数と長さ。牙を上下に4本付けると獣の顔に近づきます。上の2本だけ、しかも短くすると、鬼らしさを残したまま柔らかくなります。
  • 口の形。横に大きく裂いた口は怖く、への字や小さく開けた口は怖くありません。

逆に、大人がかぶる節分の鬼を本気で怖くしたいなら、この四つを全部反対に振ります。眉を吊り上げ、白目を広げ、牙を4本、口を耳まで裂く。同じ型紙でも、ここを変えるだけで別の面になります。

店で面を試着される方を見ていても、目の穴が瞳の位置に合っているかどうかで、面の表情の見え方まで変わります。手作りの面も、かぶる人の顔に当ててから目を開けるのが、結局いちばんの近道です。

よくある質問

鬼のお面は何歳から一緒に作れますか?

紙皿に折り紙を貼る方法なら、はさみを使わず、貼ることと描くことだけで形になるので、保育の記事でも年齢に合わせて作り方を変えられる題材として紹介されています。目の穴を開ける工程と輪ゴムを留める工程は大人が受け持ちます。張り子や紙粘土は乾燥を待つ日数があるので、小学生以上で、工程を日に分けて進める形が向いています。

紙粘土の角が、乾いたあとに取れてしまいます

原因はたいてい、貼り付け面が乾いていたか、角の付け根が細いかのどちらかです。盛る前に面を霧吹きで湿らせ、角の付け根は面に向かって裾を広げるように延ばします。それでも取れた場合は、木工用ボンドで接着し直し、継ぎ目に紙粘土を薄く足して乾かしてから塗り直せば目立ちません。

風船の張り子が、きれいに半分に切れません

乾き切っていないのが原因です。塗料メーカーの案内でも、半乾きのまま刃を入れると縮むと注意されています。表面が乾いて見えても内側が湿っていることがあるので、丸一日以上おき、押しても沈まなくなってから切ります。

本物らしい鬼の面にしたいとき、角と牙以外に何を変えると効きますか?

面の厚みと目の奥行きです。紙皿の平面では、どう塗っても平らに見えます。張り子で頬と額に高さを付け、目の穴の縁を少し内側に落とすと、光が当たったときに影ができて、顔として見えます。塗りでは、顔の色を塗ったあとに眉の下と頬の下に一段暗い色を薄く重ねると、立体感が増します。

仮面屋おもての店内

仮面屋おもてで実物を見る

日本の面から現代の作家の一点物まで、さまざまな仮面を並べています。店頭の面はすべて試着でき、着けたまま写真を撮っていただいても構いません。

  • 場所 東京都墨田区京島3-20-5(キラキラ橘商店街)/京成曳舟駅から徒歩(道順)
  • 営業 土日のみ 13:00〜18:00
  • 通販 遠方の方は国内向けオンラインストアから

参考にした資料